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所変われば口調が変わる【エッセイ】

朝から前の会社の後輩男子に電話をした。競合の会社からその後輩を「引き抜きたい」とお願いされたので、私の方から話をしてみたのだ。結果からいうと断られたけど、断られても私には関係ないので全然問題ない。

引き抜きの話は10分ほどで終わって、残り1時間ぐらいはずっと違う話をしていた。私は前の会社では有名なほど口が悪かった。いわゆる「毒舌」だ。

最初の上司からは「アクが強すぎるんよー。」と言われていたし、「毒を吐きながら歩いている姿を見た」との目撃情報まで届いたほどだ。

 

でも今は違う。毒を吐かなくなった。なぜなら毒を吐かなくても良い環境になったからだ。お客様はみんな本気で悩んで相談に来てくれる。そんな真剣な人に吐く毒なんてない。私のお客様に「私は以前口が悪かった」といういうと「信じられなーい!」と言ってくれるお客様が大半だ。ありがたい。

 

では、前の職場ではなぜ口が悪かったのかというと、仕事をしない人が多かったのだ。

私は完璧主義ならぬ「完遂主義」で、やり通さないと気が済まないタイプ。一つの仕事をやり遂げるために、何人もの人やいくつものチームが関わる。その流れが滞らないように私が調整していたのだ。どこかで手抜きをする人が出てきたり、仕事をやらない人が出てくると、仕事がやり遂げられない。完遂主義の私には我慢ならない状況なのだ。

 

そうすると口がどんどん悪くなっていく。みんな遠慮して本音を言わないが、私は本音の7割は言っていた。私的にはかなり遠慮して言っていたのだが、普通の人からすると「頭のおかしい毒舌女」に写っていたと思う。

 

「所変われば口調が変わる」は私が考えたのだが、後輩男子と話していると「毒舌全開」になっている自分がいた。怖い。

「あの人は頭悪いからなー」「あの人は性格が最悪だからー」とか、バンバン話している自分を久々に体験した。もう私の中から毒舌はいなくなったんだろうと思っていたが、全然健康体でピンピンしていた。きっと長生きするだろう。

 

職場環境や家庭環境が人の気持ちや口調に与える影響ってある。今なんて心穏やかに生活してるので、毒を吐く機会もなく安穏と過ごしている。つくづく「会社辞めて良かったわー。」と思った。心が荒むから。

でも久々に仲の良かった後輩男子と話せて楽しかった。一年に一回ぐらい毒を吐いてもいいかも。良いデトックスになった。

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