私のお客様の文章を読んでいると、ほとんどがわかりにくい文章を書いています。なぜわかりにくいのかというと、適当に書いても誰も困らないからです。
適当に書いても許される文章しか書いてこなかった人は、適当にしか書きません。
ですが、もし、あなたが書いた文章によって人が死ぬかもしれないなら、もっとわかりやすく伝わるように書くはずです。
私は16年間、外資系医療機器メーカーで手術手技書を作っていました。手技書とは、ドクターが患者の手術の際に読む、手術のための手順書です。
私が文章の書き方を一つ間違うと、患者さんの生死に関係してきます。実際に、手術中に亡くなる患者さんも年に数人います。
私のミスで患者さんが亡くならないためには、誰が読んでもわかりやすい文章を書く必要がありました。
そのため、私が書く文章はかなり説明が細かく、誰が読んでもわかるようになりました。そして、その分野では世界一になったのです。
ドクター向けに書いてはいますが、できる限り専門用語は使いません。なぜなら、ドクターだけでなく看護師さんやセールスも読むからです。
もし看護師さんにわからない専門用語を使っている場合、看護師さんのミスにも繋がります。
セールスが読んでもわからない場合は、ドクターに嘘を教えることにもなりかねません。誰が読んでもわかるようにしないと、誰にも伝わらないのです。
私のお客様でも専門用語を使ってブログを書く人が多いですが、完全に自分がラクをしたいから専門用語でブログを書いています。
専門用語を使うと自分の頭を使わずに文章が書けます。そのため、専門用語を使わずに文章を書くことのほうが断然難しいのです。
自分の頭を使って「この専門用語を使わずにどう表現するか」を考えないと文章は書けません。それをすることを面倒だと感じている時点で、あなたの文章は誰にも伝わることはありません。こちらの記事も参考にしてください。
関連記事→ ブログの文章が下手よりも悪いのは説明不足と専門用語の多用
専門用語を使わなくするためには、語彙力のないほうが返ってわかりやすい文章が書けます。語彙力がないと、知っている言葉が少なくなるので、その中でまかなうしかなくなります。
「小学生が使う言葉でしか文章を書かない」と決めて文章を書くと、返ってわかりやすい文章が書けるようになります。
そして、「説明文を一つでも飛ばすと人が死ぬかも」と思って一度文章を書いてみてください。細心の注意を払って文章を書くようになります。今までにないほど、どんどん細かい説明文が浮かんできます。これマジです。お試しあれ。