外資系企業には女性の管理職が多い。というか、今は女性の管理職のほうが男性の管理職よりも多くなっている。特に内勤のマネージャークラスは、ほとんどが女性だ。
それに比べて日本の企業は本当に女性の管理職が少ない。大手の企業ほど女性の管理職の割合が低くなっている。
なぜ外資の企業には女性管理職が多いのかというと、株価に好影響が出るから。
外資系企業は株主がすべて。株価を高い状態にキープするためには、株主のご機嫌を取らなければならない。
女性の管理職が少ない企業なら「考え方が古い企業」と株主に思われ、株価が下落する。外資の企業は株主を死ぬほど気にしているのだ。
外資の企業ほど株主の発言権が強い。そこが日本の企業との決定的な違いだと思う。
日本の企業にも、もちろん株主はいるけど、外資の企業ほど株主を気にしていない感じがする。古い体質であっても売上に影響がなければ、管理職の改善にまで手が及ばない。
私も16年間、アメリカの外資系企業で働いていたけど、特に#MeToo(ミートゥー)運動以降は、女性の管理職がめちゃくちゃ増えた感じがする。
海外は人種差別や性的マイノリティに敏感だ。だけど、日本は元々同じ人種の日本人同士が働いているため、差別問題に鈍感。その上、日本企業の株主は、ほとんどが日本人。そのため、株主も差別問題に鈍感だと言える。
ということで、日本企業で女性の管理職が増えるのはまだまだ時間がかかるだろう。
日本企業で働いたことしかない人が、外資系企業の内勤職に転職すると、女性管理職の多さにビックリすると思う。特に男性はかなりの違和感を覚えるだろう。
だけど、それが外資系企業では普通です。男性社員も「どうせ出世するのは女性でしょ」と、女性の管理職が当たり前になっている。
そのうちに、女性の管理職の多さに慣れてくるので、心配ないですよ。
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