著者である清田さん自身に「新刊が出たので、読んで感想を聞かせてほしい!」と言われていたのに、なかなか読まなかった。なぜなら、図書館での予約が数十人待ちだったから。
それが、清田さんから「10日に関西で講演をします」と連絡があり、会うことになった。ラッキーなことに、会うことが決まってから、やっと本が借りれたので読んだこの1冊。
「自慢話でも武勇伝でもない「一般男性」の話から見えた生きづらさと男らしさのこと」清田隆之(桃山商事) (著)
一般男性が今までの恋愛や結婚、仕事などをインタビューで振り返りながら、自分のことをかなり赤裸々に語っているのをまとめた本。10人の男性が自分のことを語っている。
それぞれの男性の話を読んでいると「社会での自分の立ち位置と性欲がごちゃませになっている」感じがした。
- ホモソーシャル内での自分のポジションを守るため
- 社会での自分のポジションを守るため
男性はこの2つを守るために、自分の感情をかなり抑圧している。その抑圧を何処かで発散させる必要があるため、それが女性に向い、性欲やマウンティング、DVに繋がっている感じ。
前に記事で書いたけど、結局は男尊女卑が男性にかなりの心理的負担になっている。
関連記事→ 男尊女卑が男性の負担にもなっている話
女性なら「女のクセに!」と言われるのは、能力が高すぎる場合に言われるけど、男性の場合「男のクセに!」は、能力が低い場合に言われる。
ということは、男性は常に高いパフォーマンスを社会から求められている。それに応えようとすると、どこかで負荷がかかり、それを発散させる必要が出てくる。それが性欲に向かう人が多い。
関連記事→ 男性はなぜ風俗に行ったことを自慢するのか?
小さい頃から、男性社会の常識で生きていると、辛くなるのはある意味当たり前。誰もが「男らしく」生きられる訳じゃない。色んな人がいるもんね。
世の中ってなかなか生きやすくはならない。「女らしく」「男らしく」生きることに疲れた時に読むと、ちょっと気持ちが楽になるかも。