外資系企業では、クビにする前に大抵「業務改善プログラム(PIP)」が行われる。
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先日、個別相談に申し込んでくれた外資系企業のお客様の話を聞いていて思い出したことがある。
私と同じチームの女性が、不当な理由でPIPにかけられた際、会社を自主退職する道を選択した。
この行動に上司は「辞めてもらっては困ります。あなたは必要な人材です。」と言って、退職を止めていたのを思い出した。
上司の真意はわからない。
上司は本当にこの女性に辞めて欲しかったのかもしれない。けど、生意気な部下の鼻をへし折って、ただ自分の言う通りに動いて欲しくてPIPにかけたのかもしれない。
年齢も40歳を超えれば、会社を辞めても転職先がなかなか見つからない。マネージャークラスだと見つかるけど、役職がないポジションだと転職も難しくなる年齢。
そのため、「コイツは使えるけど、言うことを聞かない。PIPにかけて一度心を折っておけば、今後歯向かってこないだろう。退職することもないだろうし。」という考えが上司の中にあったのかもしれない。
仕事はできるけど、言うことを聞かない部下が上司にとっては一番厄介者になる。
そのため、部下をPIPにかけても「絶対にクビにしたい」と上司が考えているとは限らない。
この辺り、結構駆け引きがあるのかも。
ただ、PIPにかけた上司とPIPにかけられた部下との信頼関係はゼロどころかマイナスになるので、PIPが無事に終わっても関係が修復されるとは思えない。
一度でも上司に不信感を持てば、この先もずっと不信感は残る。信頼関係は長い時間をかけて築いていくものなので、一度壊れてしまうと、修復するには倍以上の時間がかかるはず。
PIPにかける前段階で、上司は何らかの話し合いを部下と持つべきだと思う。
ということで、PIPにかけた上司の本当の理由がわからないなら、とりあえずPIPを受けてみるのも手かもしれない。
PIPが終わり会社に残留できることもあるし、「退職勧奨」→「退職パッケージ」までいけばラッキーだし。
会社を辞めるのはいつでもできる。今一度状況を整理したい人は、いつでも相談してください。
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