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日本の労働者はもはや存在しない話【エッセイ】

以前に読んで面白かった本の著者の新刊が出たので、読んでみた。

外国人まかせ 失われた30年と技能実習生澤田晃宏 (著)

 

ベトナム技能実習生の話です。

 

実は、販売のバイトをやっていた時に、ベトナム人が手作りで作った製品を売っていたことがある。そのバイト先は日本の会社だけど、ベトナムに自社工場を作り、ベトナム人に日本の技術を教えて、製品を作っていた。ベトナムの人は基礎学力も高く、手先も器用な人が多いらしい。

 

日本で工場を作って、日本人の職人さんが作った製品を売ると「数万円」の製品になるけど、それを全部ベトナムでやると「数千円」の製品になる。それだけベトナムの人の賃金が安いのだ。

 

ベトナムの技能実習生の実情についてのレポだけど、本当に日本の色んな職種でアジアや東南アジアの技能実習生たちが、日本人よりも安い賃金で働いている。

 

農業・漁業・建設業・縫製業・介護など、日本人の人手が不足しているどころか、日本人はすでに職業として選ばない仕事のほとんどを、技能実習生が担っている。要するに「3K(きつい・汚い・危険)」の仕事は、もう日本人がやらなくなっているのだ。

 

コンビニなどで売っているお惣菜も、勝手にお弁当が出来上がる訳じゃなくて、人の手で一つ一つ弁当に詰めているのだけど、それも技能実習生がやっている。

 

日本人の生活の根幹に関わる仕事は、ほとんど技能実習生のお世話になっているにも関わらず、受け入れ先である日本企業の技能実習生の扱いがあまりにも酷い。胸が痛い。

 

販売職や運送業、ホテル業界などの人手不足は深刻だけど、それ以上に農業・漁業・建設業・縫製業・介護での人手は不足じゃなくて、人手が存在していない。

 

今の若い人は一体どこで働いているのかと、よく経営者の人達と話をするが、今回の本と少し前に読んだ「先生、どうか皆の前でほめないで下さい: いい子症候群の若者たち金間 大介 (著)を読んでわかったことがある。

 

給料が良くても、少しでも拘束時間が長い仕事や少しでもキツい仕事は、そもそもが職業として選ばれなくなっているのではと思う。若者から選ばれることがないため、人手不足は今後も解消しないだろう。

 

日本の経済成長は数十年前から止まったままだけど、ベトナムはここ数年で30〜40%も経済成長している。そのため、このまま日本が経済成長せず、ベトナムが成長し続ければ、技能実習生は確実に日本に来なくなり、日本人の生活は立ち行かなくなる。

 

日本の労働者ってもはや自国で賄うことができないほど、存在していない。ということがとってもよく分かる内容でした。コンビニ弁当のお世話になっている人には、ぜひ一度読んで欲しい。お弁当のありがたみが増します。

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