【愚者(フール):大アルカナ】
自由すぎるほど自由な人が愚者(ぐしゃ)。手にお花なんか持っちゃって、荷物も少ないし、無邪気な白い犬まで連れている。どれだけ現実が厳しくても、愚者には「そんなの関係ねー」のだ。
愚者をそのまま読むと「愚か者」なんだけど、愚かではなく、0(ゼロ)から初める人や今から何かを初める人やまだはじまってない関係なんかにも出てくるカード。
恋愛で出る場合は、何かが始まる予感だけがあるけど、まだ何もはじまっていない場合にも出ます。そのため、片想いなのに、勝手に想像で失恋している女性からの相談で愚者のカードが何度か出たことある。
片想いな上に告白もしていないのに「諦めたほうが良いでしょうか?」という相談の場合に愚者のカードが出たら「何もはじまってないし、向こうはあなたが自分を好きだということも知りません。まずは恋愛の土俵に上がりましょう。」とアドバイスしている。
愚者のカードの番号は「0(ゼロ)」なもんで、その意味通り0なのです。無限の可能性だけが目の前に広がっている状態で、それをどうするのかは自分次第となる。
まだ何者でもない人は、何もしていないから何者でもないだけで、何かをすれば何者にもなれる可能性をはらんでいます。
でも、愚者が逆位置になると本当に無責任な人になる。愚者の逆位置で出やすいのが、不倫してる男性とかやり逃げした男性とかに出ます。
「彼は私との関係をどう考えていますか?」と言われて、愚者の逆位置が出ると「彼はあなたとの関係に責任を取るつもりは一切ありません。」と答えている。
愚者は無邪気なだけに、責任を取るということも知らない。要は、フラフラと自由に人生を楽しんでいるだけであったり、その場限りの関係を楽しんでいるだけなのだ。なので、責任を取るつもりなく遊びの関係を求める男には出やすい。
私も自分を占った際に、結果のところに愚者が出たことがある。「この一連の騒動の結末は、全部私が責任を取ることになるのか?」と、カードに質問したのだけど、結果が愚者だったので「あなたはその騒動からは解放されますよ」と告げてくれた。おかげさまで、私に責任が及ぶことなく解放されました。ラッキー。
という感じで、責任から解放されたりする場合もあるので、愚者は結構良いカードだなと思う。
未来は誰にもわからないので、未来の心配ばかりしても意味がない。まさに愚者のように何も考えずに過ごし、後は一歩踏み出せば未来は自分で切り開けるのだ。